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【B1】今シーズンの成績から予想する 第9節 川崎 vs 富山

 

前回の 広島 vs 富山 の内容が、殊のほか的中率が高かったこともあって、11月最後の試合となる第9節 川崎ブレイブサンダース vs 富山グラウジーズ 戦でも実施します。

13 戦実施時点でのスタッツを基に両チームの傾向をおさらいしてみようと思います。

  

 

目次

 

 

自チームの傾向

試合平均 と書かれているのは 1 試合ごとのパーセンテージを平均したもの、書かれていないのは総スタッツから算出した値です。また、左端に全チーム平均値を記載しました。

 

  シーズン 2020-21 2020-21
  カテゴリ B1リーグ戦 B1リーグ戦
算術平均 チーム 川崎 富山
  Win 9 10
1027.6 得点 1058 1166
1027.6 失点 948 1024
0.0 得失点差 110 142
278.2 2Pts 成功 268 310
530.9 2Pts 試投 475 517
52.5% 2Pts 成功率(試合平均) 56.4% 60.0%
52.5% 2Pts 成功率 56.4% 60.0%
98.7 3Pts 成功 105 106
297.4 3Pts 試投 346 303
33.0% 3Pts 成功率(試合平均) 29.1% 34.0%
33.0% 3Pts 成功率 30.3% 35.0%
376.9 フィールドゴール成功 373 416
828.3 フィールドゴール試投 821 820
45.6% フィールドゴール成功率(試合平均) 45.4% 50.7%
45.6% フィールドゴール成功率 45.4% 50.7%
175.1 フリースロー成功 207 228
242.0 フリースロー試投 263 318
72.7% フリースロー成功率(試合平均) 78.6% 72.4%
72.7% フリースロー成功率 78.7% 71.7%
139.5 オフェンスリバウンド 135 125
334.4 ディフェンスリバウンド 337 346
473.9 リバウンド 472 471
257.7 アシスト 275 264
167.0 ターンオーバー 147 166
91.4 ティー 106 99
32.8 ブロック 42 37
253.7 ファウル 238 221
134.2 速攻からの得点 111 152
150.5 最大得点差 185 228
464.2 ペイント内の得点 480 552
187.0 ターンオーバーからの得点 203 230
146.0 セカンドチャンスからの得点 148 129
15.1% TO%(試合平均) 13.5% 14.6%
51.6% eFG%(試合平均) 51.7% 57.2%
29.1% OR%(試合平均) 28.9% 27.5%
30.0% FTR(試合平均) 33.2% 38.9%
15.1% TO% 13.6% 14.7%
51.6% eFG% 51.8% 57.2%
29.1% OR% 29.5% 27.8%
30.0% FTR 32.0% 38.8%

 チームの特徴としては、川崎が守備型、富山が攻撃型です。川崎は得点は 平均値+ で失点が80点ほど少なく、富山は失点が平均値で得点は130点ほど高い。両者ともに 3Pts より 2Pts 偏重の傾向はありますが、ほぼ同じ数の FG 試投数で、富山は試投数が平均値で成功率を上げているのに対し、川崎は 3Pts を投げているものの成功率が低い結果に(eFG% は平均値)。

リバウンド、アシスト、ファウルなど驚くほど噛み合う数値が並び、4 Factors からは両者とも平均値以上の手堅いチームと言えそうです。特化している部分を比較すると、守備型の川崎はスティール/ブロックでボールを狙いに来るのに対し、攻撃型の富山はフリースローを得るのがうまい。

 

対戦相手の傾向 

続けて、対戦相手の平均スタッツです。

  対戦相手のスタッツ 川崎 富山
278.2 2Pts 成功 245 280
530.9 2Pts 試投 493 568
52.5% 2Pts 成功率(試合平均) 49.8% 49.3%
52.5% 2Pts 成功率 49.7% 49.3%
98.7 3Pts 成功 99 101
297.4 3Pts 試投 322 286
33.0% 3Pts 成功率(試合平均) 30.2% 34.6%
33.0% 3Pts 成功率 30.7% 35.3%
376.9 フィールドゴール成功 344 381
828.3 フィールドゴール試投 815 854
45.6% フィールドゴール成功率(試合平均) 42.2% 44.4%
45.6% フィールドゴール成功率 42.2% 44.6%
175.1 フリースロー成功 161 161
242.0 フリースロー試投 211 207
72.7% フリースロー成功率(試合平均) 78.2% 74.9%
72.7% フリースロー成功率 76.3% 77.8%
139.5 オフェンスリバウンド 146 137
334.4 ディフェンスリバウンド 323 324
473.9 リバウンド 469 461
257.7 アシスト 232 243
167.0 ターンオーバー 190 191
91.4 ティー 79 101
32.8 ブロック 27 22
253.7 ファウル 257 301
134.2 速攻からの得点 109 137
150.5 最大得点差 124 109
464.2 ペイント内の得点 396 466
187.0 ターンオーバーからの得点 147 178
146.0 セカンドチャンスからの得点 134 147
15.1% TO%(試合平均) 17.3% 16.8%
51.6% eFG%(試合平均) 48.3% 50.4%
29.1% OR%(試合平均) 30.6% 28.7%
30.0% FTR(試合平均) 26.1% 24.6%
15.1% TO% 17.3% 16.8%
51.6% eFG% 48.3% 50.5%
29.1% OR% 30.2% 28.4%
30.0% FTR 25.9% 24.2%

 続いてこれまでの対戦相手のスタッツの傾向です。 

川崎は速攻からの得点、ペイント内からの得点、ターンオーバーからの得点をかなり低く抑えており、やはり守備型のチームであるという特徴がはっきりしていますが、3Pts 被成功率30% は一際抜けています。フリースローの被試投数も多いわけではないので、ファウルストップではなく、圧力の高いディフェンスを展開できていると言えるでしょう。

しかし富山の被ファウル数も飛びぬけて高く、ペイントエリアに侵入してファウルを量産できるかがカギと見ました。

 

まとめ

まさに最強の盾と最強の矛の勝負と言えそうですが、両者とも守備率が高くターンオーバーの奪取数も揃って 190over であり、もう少し踏み込んだ表現をするなら「圧殺する鉄壁の盾」vs「防御を兼ね備えた矛」の締まった試合となりそうです。

両者のスタッツは非常に似通っており、勝敗を予想するのはやや難しい。展開を予想するなら、ターンオーバーからの得点と速攻からの得点に分があり、早い展開に持ち込みたい富山と、インサイドへのアタックを落として封殺したい川崎。ターンオーバーを奪取するのか、ファウルを奪取するのかの「球際の勝負」が一つの見どころと言えそうです。試合のペースをどちらが握るのかの PG のペースコントロール、川崎・増田 vs 富山・松脇 の好調同士の新人対決にも要注目。

川崎は外国籍2名が負傷していますので、新加入のマット・ボンズ選手がプレイするのかも気になるところです。前節のように日本人選手が 3P% を上げると俄然有利な展開にもなり得ます。富山の2Ptsの被試投数自体は多いので、いかに勇気をもってアタックするかも大事な要素となるでしょう。

富山はインサイドの占有、つまりジョシュア・スミス選手がペイントエリア内で戦えるかが大きなポイント。上をファジーカス選手、下は日本人選手と、上下に挟まれる場面が想像できますので、いかに強制1対1の場面を作れるか浜口HCの戦術に期待。

ファウルか否かがかなりのキーファクターになりそうなので、審判にとってはかなり気を使う疲労度の高い試合になりそう。。。