Bリーグ好き勝手

Bリーグ(国内バスケットボール)の主にB1を中心に、スタッツを考察したりしなかったり

【B1 / B2】今シーズンの傾向

 

前回で10 戦実施時点でのスタッツを集計した際に、要約統計量も生成されたので、今回はそれを見ていこうと思います。

今シーズンの全チームのスタッツの平均値などが分かりますよ。

  

 

目次

 

 

対象試合

B1 / B2 リーグ

2020-21 シーズン 第1節~第6節(10試合終了時点)

* 10/3 奈良 vs 福岡 を除く 171 試合。

 

要約統計量 

  算術平均 標準偏差 最小値 第一
四分位数
中央値 第三
四分位数
最大値
  mean std min 25% 50% 75% max
得点(失点) 78.59 11.96 48 71 79 86 115
得失点差 0 16.20 -50 -10 0 10 50
2Pts 成功 21.34 4.89 8 18 21 24 36
2Pts 試投 40.97 7.19 21 37 40 46 61
2Pts 成功率 52.20% 8.45% 28.26% 46.97% 52.50% 57.58% 75.00%
3Pts 成功 7.50 3.09 1 5 8 9 17
3Pts 試投 22.79 5.69 8 18.25 23 27 42
3Pts 成功率 32.79% 10.95% 5.88% 25.00% 32.14% 40.91% 80.00%
フィールドゴール成功 28.84 5.01 16 26 29 32 44
フィールドゴール試投 63.76 6.98 45 59 64 68 85
フィールドゴール成功率 45.33% 6.86% 27.69% 40.64% 45.31% 50.00% 66.13%
フリースロー成功 13.42 5.61 1 9 13 16 35
フリースロー試投 18.58 7.33 2 13 18 23 46
フリースロー成功率 72.69% 12.20% 37.50% 65.22% 72.57% 81.48% 100.00%
オフェンスリバウンド 10.89 4.16 1 8 10 13 26
ディフェンスリバウンド 25.76 4.94 13 22.25 25.5 29 40
リバウンド 36.65 6.09 16 32 36 41 57
アシスト 19.63 4.57 8 17 20 22 35
ターンオーバー 12.86 4.43 4 10 13 16 30
ティー 6.97 2.98 1 5 6.5 9 17
ブロック 2.61 1.81 0 1 2 4 8
ファウル 19.48 4.52 8 16 19 22 37
速攻からの得点 10.27 5.80 0 6 10 13 36
最大得点差 11.55 9.54 0 4 9.5 16 54
ペイント内の得点 35.55 9.38 10 30 34 42 64
ターンオーバーからの得点 14.43 6.36 0 10 14 18 34
セカンドチャンスからの得点 11.20 5.28 0 7 11 15 27
TO% 15.17% 5.05% 4.82% 11.28% 14.76% 18.29% 31.28%
eFG% 51.25% 8.06% 30.00% 45.70% 50.89% 56.54% 73.33%
OR% 29.38% 9.11% 5.00% 22.73% 28.99% 35.10% 55.17%
FTR 29.87% 13.56% 2.90% 20.30% 27.14% 37.87% 86.79%


B1 / B2 のほぼ全試合に対して、1試合あたりの統計量を出しました。

例えば、得点の平均値は 78.59 点なので、この値を上回る得点をあげること、失点をこの値以下に抑えることが試合内での単純な目標となるかと思います。

 

ちなみに、過去の全ての試合を対象としても得点の平均値は約80点です。つまり1Qで20点。40分の試合で平均すれば1分で2点

仮に両チームが24秒キッチリ使って攻撃すると、1分で両チーム合わせて2.5回、4分で10回となるので、4分で各チーム5回ずつの攻撃のチャンスがあります。4分で取るべき得点は8点。単純に割れば、1回の攻撃辺り1.6点を上回ることができれば得点はクリアとなります。

もう少し厳密に計算するならば、フィールドゴール試投数平均が 63.76、フリースロー試投数平均が 18.58、ターンオーバー数平均が 12.86、オフェンスリバウンド数平均が 10.89。よってポゼッションは 63.76 + (0.44 x 18.58) + 12.86 - 10.89 ≒ 73.90(右辺は丸めていない数値で計算) が1チーム当たりの平均攻撃回数となるので、両チーム合わせて 73.90 x 2 ≒ 147.80(同)。2,400 秒をこの値で割ると、16.24 秒 が攻撃1回あたりに費やす時間となります。平均して同じ時間を守備にも使用するので、攻撃→守備の1ターンが終了するのに 32.48 秒。2点:60秒 = X点:32.48秒 となるので、X = 1.08 点が 1 連の攻撃*1で獲得したい目標の値となります。(ただ個人的には「1分あたり2点」の方が、1回の攻撃の期待値よりも直感として優秀だと思ったりします)

 

かなり話が逸れましたが、リーグの平均が出たことで実際の試合においてのチームのスタッツがどうだったかを評価しやすくなります。

下は先日の 富山 vs 横浜 の試合です。

算術平均   富山 横浜
78.59 得点(失点) 84 64
0 得失点差 20 -20
21.34 2Pts 成功 17 19
40.97 2Pts 試投 35 40
52.20% 2Pts 成功率 48.57% 47.50%
7.50 3Pts 成功 12 6
22.79 3Pts 試投 24 23
32.79% 3Pts 成功率 50.00% 26.09%
28.84 フィールドゴール成功 29 25
63.76 フィールドゴール試投 59 63
45.33% フィールドゴール成功率 49.15% 39.68%
13.42 フリースロー成功 14 8
18.58 フリースロー試投 26 11
72.69% フリースロー成功率 53.85% 72.73%
10.89 オフェンスリバウンド 11 9
25.76 ディフェンスリバウンド 28 24
36.65 リバウンド 39 33
19.63 アシスト 30 22
12.86 ターンオーバー 18 19
6.97 ティー 8 8
2.61 ブロック 3 1
19.48 ファウル 15 25
10.27 速攻からの得点 12 7
11.55 最大得点差 20 9
35.55 ペイント内の得点 32 36
14.43 ターンオーバーからの得点 20 15
11.20 セカンドチャンスからの得点 15 9
15.17% TO% 20.35% 21.88%
51.25% eFG% 59.32% 44.44%
29.38% OR% 31.43% 24.32%
29.87% FTR 44.07% 17.46%

富山が勝利したこの試合も、数値を確認すると、「2ポイントの試投数、成功率ともに平均より悪かった」が、「3ポイントの試投数と成功率が良かった」ため、結果的に「eFG% は平均値より高く」なった。ただし「ターンオーバーは、相手より少ないとは言え平均より多く改善が必要」…などなど、過去の平均と比してどこが良かったのかを数値で客観視できます。

 

余談ですが、平均値と中央値がほぼ一致するので、各スタッツは正規分布しているのではないかと予想されます。(厳密には各グラフを作ってみないと何とも言えませんが)

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あとは、最大値とか最小値の項目を眺めてみたりするのも楽しいですかね。

TO% の最大値 31.28% とか(約3ポゼッション中に1回のターンオーバー*2)。

3Pts 決定率最小値 5.88% とか(1/17 の成功数だと思われる)。

 

 

*1:オフェンスリバウンドは攻撃が継続とする。

*2:こちらはオフェンスリバウンドは攻撃が継続としない。やばい。